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ふとあるとき、
過去3年間の出来事をふりかえるタイミングがあったのですが、
不思議なことに記憶が“4年分”あって(゚Д゚)ってなりました。

 

大きなイベントがあった際に一緒にいた人に
事実確認も取ったのですがどういうわけだか
体感年数的にはやっぱり“4年”なんですよ。

 

どうも2014年あたりが怪しい。
私は2014年を2回経験しているのかもしれない…。

 

世界線を移動してきたとか。
タイムリープしてきたとか。
パラレルワールドかもとか。

 

諸々信じていたほうが人生楽しいので、
たぶんそういうのだろうと思って今日も生きています。
まぁどうせ純粋に記憶違いなんでしょうけどね。

 

そんなわけで今回は不可解なおはなし。
青崎有吾氏『ノッキンオン・ロックドドア』読了です。

 

 

 

洗練されたトリック問題集


 

 

インターホンもドアチャイムもノッカーもない
探偵事務所ノッキンオン・ロックドドア。

 

戸惑うようなノックの音なら、
謎を抱えた依頼人がやってきたしるしだ。

 

密室、
容疑者全員アリバイあり、
衆人環視の毒殺など、
〈不可能(HOW)〉な状況のトリックを推理する御殿場倒理と、

 

ダイイングメッセージ、
現場に残された不自然なもの、
被害者の着衣など
〈不可解(WHY)〉な状況から理由や動機を解明する片無氷雨。

 

相棒かつライバルのダブル探偵が、難事件に挑む!

 

※あらすじは徳間書店による
※「ノッキノン・ロックドドア」特設サイトより引用(一部編集)しました。
http://www.tokuma.jp/knockingon/index.html

 

 

 

青崎氏の著書は、
過去にデビュー作『体育館の殺人』を読んでいます。

 

あちらはどうも肌に合わなかったので、
後続が次々刊行されても手に取ってこなかったのですが
今回あまりにも表紙がオサレだったので思わず購入(笑)

 

2016年上半期読んだ本で1番デザイン好きかもしれない。
なんなら結構本気でこのデザインのポスター欲しいです。

 

 

 

文体は作中の〈謎〉も含め、
個人的には『体育館の殺人』よりカジュアルというか、
親近感?とっつきやすさ?があったように感じました。
服でいうとユニクロみたいな洗練されたカジュアル感←?

 

各登場人物の名前に若干ラノベっぽさを感じますが、
主人公2人のキャラクターはとくに魅力的で◎です。
原作に忠実な漫画化・ゲーム化もおもしろいかと思います。

 

 

 

構成面についてはちょっとだけ。

 

おそらくは続編ありきで書かれているため、
主人公たちの心象描写が意図的に遠まわりで書かれ、
容疑者や犯人たちも深く堀りさげられていないので、
物語的には淡白、ドライ、あっさり…といった印象。

 

キャラが魅力的だっただけに、
その点では物足りなさがありました。
本格ミステリーだとこんなものなんでしょうか。
(本格ほとんど読まないので的外れならごめんなさい)

 

 

 

以下、
各話の感想を簡単に書いてみました。

 

 

 

と、言いたいところなのですが。


 

 

前述したように
作品自体が謎解きやトリックに重点が置かれているため、
感想を書くにはどうしてもネタバレ前提になってしまい、
ネタバレ覚悟で書いたとしてもトリックの質の話だけに
なってしまうというなんともMugitterに不利なこの状況。

 

一応、
感想ノートの段階からがんばって未読の方々でも
参考になるような文章を考えてはみたんですけど、
物語的にはやっぱりどうにも薄すぎてダメでした

 

本格ミステリーって感想書くの難しいですね(白目)
期待してここまで読んでくださっていた方々ごめんなさいorz

 

それでもがんばってひねりだせるとしたら、
「髪の短くなった死体」「いわゆる一つの雪密室」「十円玉が少なすぎる」
この3篇が個人的にはとてもおもしろかったです…としか…言えない…。

 

じゃあなんで無理して記事書いたのかといいますと、
純粋に自分の読書記録としてというのと、それから、
地味眼鏡こと氷雨さんがかわいいと伝えたかった。

 

詳しい感想は書けませんが、
サラリと読めておもしろかったです。
倒理さんもかわいいからぜひ読んであげてください!←

 

 

 

WとHの蜜月関係


 

 

記事を書いていて気づいたのですが、
倒理は不可能(HOW)専門で氷雨は不可解(WHY)専門。

 

「HOW」の中にも「W」があって。
「WHY」の中にも「H」があって。

 

おもしろいことにどちらにもどちらの文字があるんですね。

 

最終話の最後のほうで氷雨が、
「何せ僕らは、二人で一人前の未熟者だし」と言っているように
HOWとWHY、「H」と「W」は、共依存のようなものなのかも。

 

続編も2017年に刊行(予定)が決まっているそうなので、
次巻も読もうかなと思っていますが感想は期待しないでください。

 

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Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。