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去年の誕生日、
兄からamazonのギフトカードをもらいました。

 

使用する機会がなかったわけではないのですが
なんだかもったいなくて今日まで未使用でしたが
思いきって(笑)今日ようやく使用させてもらいました。

 

およそ半分は欲しかったDVD(×2)代に!
残りはまだ用途未定です、が、大切に使わねば。

 

そんなわけで今日はamazonのおはなし。
じゃなくて、amazonが出てくる本、のおはなしです。

 

谷山浩子さんの小説、
『Amazonで変なもの売ってる』読了しました(´∀`)

 

フ ァ ン タ ジ ー 小 説 で す (笑)。

 

ネットショッピング好きな姉が、
「amazonで変なもの売ってる」のを偶然発見して
妹とともになんとパソコンのむこう側を訪れる話!

 

訪れる人によってその姿を変える世界。
そこに住む「見えない聞こえない星の人たち」。
鏡の中と自分と自画自賛・謙遜合戦をする姉。
いつまでも終わらない(はじまらない)お茶の時間。

 

内容はさながら“現代版『不思議の国のアリス』”。
ミカルとハルルのテンポの良い会話や文体により
不思議な世界観ながらサラッと読めるのは良い。

 

じつは読了には実質2日しかかかりませんでした。

 

 

 

個人的には5~6章で描かれる、
携帯電話のおはなしが印象的でした。

 

携帯電話をジャラジャラさせて歩く人々。
姉妹は唯一携帯電話が少ない老人を見つける。

 

孤独な老人です。友達が少ないのでしょう

 

姉妹は彼について住人にそのように説明される。

 

いわゆる「リア充」「非リア」に代表される、
関係を作れば作るほどステータスになる現代。

 

揶揄、批判、警告。
作者の意図を推測することはできます。
あるいは意味なんてないのかもしれない。

 

見ているのに見えないということ。
いる。いない。いる。いない。いるいないるいな。
現れては消え現れては消えるお茶の時間。

 

も は や 哲 学 (゜□゜)笑

 

帯には「ようこそ、不思議な世界へ」。
ここはアリスよろしく不思議に身を委ねるが吉。

 

 

 

姉妹を不思議な世界へ招いた扉は、
amazonに売っていた「変なもの」でした。
現代ではそれはとても身近なものです。

 

誰だって“不思議な世界”と隣あわせで生きている。
タモリさんも言ってます(世にも奇妙な物語で)。

 

そんなことあるわけない?(´・ω・`)
ありますよ、不思議な世界につながる扉。
amazonよりよっぽど現実味のある扉がね。

 

そういうのを「ファンタジー小説」って呼ぶんです。

 

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Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。