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以前カラオケに行ったときのこと。

 

メニュー表の中に、
ハバネロソース入りトマトジュースがまぎれた
ロシアンルーレット的なドリンクセットがありまして。

 

確率は1/4(´・ω・`)

 

協議の結果、
演奏終了時に表示される消費カロリーの数値が
低かったほうが1杯ずつドリンクを選んでいこう、と。

 

まずは自分のノルマを決める計4回勝負。

 

毎回すさまじいエネルギーで歌う麦(´・ω・`)
ハバネロという未知の味に恐怖する麦(´;ω;`)ブワッ

 

結果的にノルマは各2杯ずつになったのですが。
おたがい1杯ずつ同時に飲んでいこうと決めた矢先、
最初の1杯でハバネロに当たりました。

 

しかしそれからというもの、
肺活量と声量がすさまじい成長を遂げたという(笑)

 

対戦相手はのちに語りました。
麦は追いつめられると本領発揮するタイプだね。
褒められて伸びるタイプだと思っていたのに衝撃。

 

そんなわけでハバネロ、ではなく、紅茶を飲みながら。
オシーン・マッギャン氏『ラットランナーズ』を読了です!

 

 

じつは私は海外小説が苦手です。
他国を容易に想像できないからでしょうか。

 

それが4月にTwitterで『ラットランナーズ』の紹介を見たとき
なぜだか純粋に「おもしろそう…!」と思ったんですよねぇ。
海外小説に不安を覚えながらも読んでみたら大正解ッ!

 

クール、それでいてスリリング、超カッコイイ!(゚∀゚)

 

海外小説はまず主要人物だけでも人数が多くて、
それだけで(;´Д`)なわけですが(※個人のイメージです)
主人公格の4人がわかりやすく個性的でしかも格好良い。

 

 

潜入を特技とするニモ。
開始8行目の〈偏平足矯正用の特殊な中敷き〉を
74ページで高速&イケメンなフラグ回収する少年。

 

左足の裏にアーチサポートがあるのでバランスの崩れた歩き方になる。
足を引きずる演技をするよりいい。これで歩調を偽装できる。

 

な に そ れ 格 好 良 い (*´Д`)

 

変装・ハッキングを特技とするマニキン&FX姉弟。
登場早々仲間に裏切られ最後までやりかえす。
パンキン君にはちょっと涙を禁じえない(´д`lll)笑
個人的にパンキン君がハリポタのマルフォイに見える←

 

科学分析を特技とするスコープ。
頼りになる秀才だけどときどき見せる仕草がかわいい。
マニキンがなんかこう色々と強いからだろうか←
スコープと絡むとニモとFXのイケメン具合が3割増し

 

「おれが見てみようか」
(中略)
スコープはその腕を拳で叩いて、小声で言った。
「やめてよ!驚いて声を出すところだったじゃない!」

 

スリリングな場面なのにニモ×スコープ萌えハゲました。

 

 

あれから4人はどうしたのかなぁ。
まぁ仕事は終わったわけだしやはり解散したのだろうか。
解散は寂しい気もするけど、それはそれで、良いのかも。

 

 

異なる特技をもつ4人。
この騒動がなかったらチームになることもなかった4人。
むしろ〈それだけの理由〉で集められた4人なんだもの。
これからは集まることに〈理由〉はいらないですよね…!

 

「見てるやつはつねにいる。
でも見えてない場合も多いものさ」

 

これはニモの言葉。

 

日本には「窮鼠猫を噛む」ということわざがありますね。
弱者も追いつめられて必死になれば強者に勝つことがある。
弱者にもそういう“見えてない”可能性がどこかにねむっている。

 

この4匹のネズミたちは猫どころか、
地下に潜むヘビやトカゲにだって噛みついてみせるけどね。
潜入・変装・ハッキング・化学分析…それぞれの「歯」で、華麗に。

 

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Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。