おもしろかった小説の設定を組みあわせたら”個人的に一番おもしろい小説”がつくれるのか？

2017年も残すところあとわずか。大掃除や年賀状の準備などあわただしい年の瀬ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか？私は秋に越してきたばかりで部屋もきれいだし、年賀状を送る友達もいないし、暇だし、なにもしていません。悲しくなってきたから１年間の読書の総括でもしようかな。今年もっともおもしろかった小説は――、

昨日、ルノアールで黒蜜ミルクを飲みながら知人のわかばと話していた。ところでなぜ黒蜜ミルクを頼んだのにアイス黒蜜ミルクが運ばれてきたのだろう。こんなクソ寒い日に“アイス”黒蜜ミルクって。値段同じだし「間違ってますよ」って店員さんに声かけるのこわいから黙って飲んだけど。――それはさておき、そこで、ストローで氷をつつきながら、思った。

「おもしろい小説」って選べなくない？

「おもしろい」ってまずfunnyなおもしろさとかinterestingなおもしろさがあるじゃないですか。私の脳内には「おもしろい」という大箱に「funny」と「interesting」と他にも諸々の小箱があって、つまり、おもしろさってアパートなんですよ。全部違うおもしろさだから、ほら、「おもしろい小説」のベストって選べなくない？

わかば「じゃあさ、今年読んでおもしろかった小説の設定を組みあわせたら“個人的に一番おもしろい小説”がつくれるんじゃない？」

よくわからないけどおもしろそうだったのでつくることにしました。

2017年おもしろかった小説は？

パソコンを立ちあげてからも相変わらずなにを言っているのかわからなかったのですが、とりあえず、今年読んだ小説53冊の中から「おもしろかった」と思う作品を10冊選んでみることに。さらに各作品から「おもしろかった」と思う設定・キーワードを簡単に抜きだしてみます。これを組みあわせてあらすじをつくるとあら不思議、“一番おもしろい小説”ができるというのです。うそつけ。

わかば

これが10冊ね？

麦

そう。

 

『通い猫アルフィーの奇跡』
『おかえりの神様』
『大正箱娘』
『横浜駅SF』
『ワスレロモノ 名探偵三途川理VS思い出泥棒』
『ぼくが死んだ日』
『夜の庭師』
『５まで数える』
『かがみの孤城』
『鶏小説集』

 

が、まぁ、今年おもしろかった本かな。

わかば

なるほどね。で、それぞれ設定を簡単に抜きだしてくれたと。

わかば

なるほど。これを組みあわせればおもしろくなるんじゃん？

麦

なる気がしない。

下地となる設定を決めよう！

わかば

まずは、時代はもう「大正時代」確定でしょ。

麦

あ、なるほどね！じゃあ大正時代ね。

わかば

大正時代で…（考えこむ）。

麦

じゃあ登場人物とかまとめる？

わかば

登場人物は、

麦

ねこ。

わかば

そうね。ねことたぬき（神様）。

麦

めっちゃアニマルじゃん。ねこと、たぬきと、…記憶を奪える泥棒と幽霊と。

わかば

あと、徘徊する不気味な男？

麦

姉弟も入れるの？

わかば

あ、姉弟も入れとこうか。

わかば

で、全体的に理系小説にすればいいの？

麦

あと鶏肉。

わかば

あ、「大正時代」のところにちょっと書き足して。えーと、「鏡の中にあるお城」。

麦

大正時代にあるお城っていうとさ、これ洋風のお城だったんだけどさ、思いっきり殿いそうになっちゃうけど大丈夫なの？

わかば

うん、大丈夫。

わかば

殿がいそうな城。かつ、「増殖・拡大していく駅」。

麦

大正時代だからあるのか、駅。

わかば

あるある。

麦

公奉先の屋敷も出てくるのこれ。

わかば

入れておこう。

麦

なるほどなるほど。

わかば

じゃあ全体的な雰囲気として、理系かつ鶏肉グルメ小説。

麦

理系かつ鶏肉グルメ小説。

わかば

おおー、すごいじゃん、おもしろそう！

麦

なにが？どこが？

わかば

ベストセラー間違いなし。

麦

いやいやいやいや。

わかば

いけるでしょ。

麦

先行きが不安。

あらすじを考えよう！

わかば

じゃあ出だし考えよう、出だし。

麦

それはもうあれじゃない？「時は大正時代」ってことじゃないの？

わかば

そうそうそう。「時は大正時代。公奉先の屋敷には鏡があった」と。

麦

誰が公奉してくんのこれ。

わかば

どうしよっか。ねこ？

麦

ねこが公奉しに来るの？どうやって公奉しに来るの？誰の差し金なの？

わかば

ねこの公奉先の屋敷には、

麦

うん。

わかば

鏡があったと。

麦

うん。

わかば

で、公奉先のまわりでは――

麦

お城スルーなの？鏡の中にあるお城はスルーなの？

わかば

鏡は、なんか、「鏡はお城に通じてるよ」みたいな。ああ～なるほどねみたいな。

麦

鏡はお城に通じている。

わかば

その鏡を狙う、徘徊する不気味な男と、記憶を奪える泥棒。

麦

なんでこいつ徘徊してんの？

わかば

不気味だね。

麦

徘徊しているときに鏡盗っていけばいいのに。

わかば

不気味だね。

麦

ここ（『ワスレロモノ 三途川理VS思い出泥棒』）に「探偵」も入れておくべきだね、設定として。

わかば

そうね。

わかば

で、あとなにを使おう。

麦

たぬき（神様）じゃない？

わかば

ああ～たぬき（神様）も入れようか。

麦

徘徊する不気味な男と記憶を奪える泥棒と、たぬき（神様）。

わかば

あ、いいじゃんいいじゃん！この三つ巴。

麦

三つ巴でね、いこう。

わかば

でも鏡は幽霊が守ってるんだよ。

麦

ああ、鏡は幽霊が守ってる？

わかば

幽霊が守ってる。

麦

わかった！姉弟の幽霊にしよう。

わかば

ああそうね。姉弟の幽霊にしちゃえ。

わかば

でも、あるとき…あ、「一方そのころ」にしようか。

麦

ああ～、あらすじでよくある書き出しね。

わかば

一方そのころ、鏡の中の城では、

麦

うん。

わかば

盛大な鶏肉パーティーが…。

麦

やってそう！お城ってそういうこと（パーティー）するよね。

わかば

「盛大な鶏肉パーティーが開かれていた」

麦

丸焼きとか出てくるんでしょ？

わかば

そう、丸焼きとかいろいろね。

麦

「鶏肉パーティーが開催されていた」

わかば

開催されちゃってたんですわ。

わかば

で、その鶏肉の角度とか。

麦

（大爆笑）

わかば

温度とか。

麦

鶏肉の角度ってなに？

わかば

なんか、“倒れ具合”とか。

麦

材料の配合とか。

わかば

見事に分析する探偵。

麦

見事に分析する探偵がいたのね？

わかば

うん。

麦

（大爆笑）

わかば

やばい。「駅」が出てこないよ。「駅」足りないよこれ。

麦

じゃあ探偵はこの駅から電車に乗ってきたっていうことにすれば？

わかば

ああそうね。

麦

「増殖・拡大する駅から電車でやってきた探偵は角度とか温度とかを分析している」

わかば

分析している。

麦

これで全部使ったのかな？

わかば

おお～、全部使ったね。

麦

「で？」ってなんない？この書き出し。

わかば

つづきが気になっちゃう。

麦

じゃあ読みあげるよ？

時は大正時代。ねこの公奉先の屋敷には鏡があった。鏡はお城に通じている。その鏡を狙う、徘徊する不気味な男と、記憶を奪える泥棒と、たぬき（神様）。しかし鏡は姉弟の幽霊が守っている。一方そのころ、鏡の中の城では盛大な鶏肉パーティーが開催されていた。増殖・拡大する駅から電車でやってきた探偵は鶏肉の角度とか温度とか材料の配合量とかを見事に分析している。

わかば

「痛快理系鶏肉グルメ小説！」って最後つければもうあらすじだよ。

麦

なんて？

わかば

「痛快理系鶏肉グルメ小説の決定版！」とか。

麦

決定版というかこれしかない。

わかば

「金字塔」？

麦

他に前例がない。

わかば

これあるでしょ。本の裏とかにあるでしょこれ。

麦

ない。

わかば

「これなんだろう？」ってなるでしょ。

麦

「ねこの公奉先」がまずおかしい。

わかば

あ、タイトルか！タイトルがないから。

麦

え？

わかば

タイトルがないからおかしいんだな。

タイトルを考えよう！

麦

タイトルは？

わかば

大正…大正…。

麦

「大正」は絶対なの？

わかば

わかんない。

麦

副題は「～狙われた鶏肉パーティー～」でいいんじゃない？

わかば

「～狙われた鶏肉パーティー～」

わかば

続編もありそうねこれ。

麦

これにシリーズ名的なものをつくればいいんでしょ？

わかば

これの主人公って誰なの？

麦

え？

わかば

たぬき（神様）？探偵？

麦

これ、だから、ね？言いたいんだけどさ。

わかば

うん。

麦

このあらすじ、誰がなにするか一切説明してないんだよね。

わかば

あーそうか、つなげただけだもんね。

麦

そうなんだよ。

わかば

あ、じゃあ分析。

麦

え？

わかば

「探偵は鶏肉の角度とか温度とか材料の配合とかを見事に分析できるのか！？」にしたら？

麦

（笑）

わかば

「できるのか！？」って。

麦

じゃあ鶏肉パーティーの話でいいじゃん。最初の鏡を狙ってるくだりいらないじゃん。

わかば

まぁ邪魔が入るんだよきっと。

麦

ああ、この人たちが入ってくるのね。

わかば

そうそう。たぬき（神様）とか料理傾けちゃったりね。

麦

やいのやいのしてくるのね。

わかば

そうそう。

わかば

（タイトルに）鏡はなにかしら…「鏡の城の」

麦

「鏡の城の公奉猫」

わかば

「公奉先の鏡」

麦

ねこが主人公でいいの？これ。

わかば

「鏡の城＠公棒先」

麦

大正時代になんでネット要素。

わかば

「鏡の城＠ねこの公奉先」

麦

なんで大正時代に「＠」出てくるの？おかしくない？

わかば

「鏡の城＠ねこの公奉先　～狙われた鶏肉パーティー～」

麦

なにこれ？

わかば

あ、そっか、理系感がないかこれだと。

麦

そういうこと？

わかば

「鏡の城＝ねこの公奉先」とかにする？理系感出るでしょ？

麦

鶏肉の温度とかを分析してるんだったらそれっぽいタイトルにしたほうがいいんじゃないの？

わかば

ああなるほどね。え、じゃあ鶏肉をメインでもってきたほうがいいんじゃないの？

麦

あ、これはさ、上下巻みたいなさ。

わかば

うん。

麦

分冊してて。

わかば

うん。

麦

上・中・下巻のことを「おおさじ１」「おおさじ２」「おおさじ３」にわけるとか。

わかば

ああなるほどね。いいんじゃない？「おおさじ」でいこうか。

麦

「おおさじ１ ～狙われた鶏肉パーティー～」

わかば

いいんじゃない？それでいこう。

タイトルを考えていたはずが…

「鏡の城＝猫の公棒先　おおさじ１ ～狙われた鶏肉パーティー～」

わかば

おもしろそうじゃん。

麦

おもしろそうかなこれ。

わかば

手に取るでしょこれ。

麦

いや、取らないけど。

わかば

うそぉ。

麦

あの、「クソだな」と思いながら。

わかば

（笑）

麦

通りすぎると思う。

わかば

「なにこれ」ってなるでしょ？

麦

ならない。なんか、そこらへんのゆとりが書いたラノベかなって。

わかば

ああそっか。この、記号とかやけに使っちゃうと。

麦

そうなんだよね。

わかば

ちょっとあれか。軽いか。

麦

うん。

わかば

もうちょっと重々しくいく？

麦

知的にいかないと。理系なんだからさ。

わかば

ああそっか。

麦

そうだよ。

わかば

「おおさじ１杯の不都合な真実」みたいな感じのほうがいい？

麦

かっこいい。

わかば

うん。

麦

でも「不都合な真実」ってわりと古い時事ネタだよね。

わかば

（笑）

麦

結構、何年か前の流行りだよね。

わかば

そっか。

麦

ああでも、「おおさじ１杯の不都合な真実」はちょっとありそう。

わかば

で、副題「～狙われた鶏肉パーティー＠鏡の城～」

麦

もう１回言うけど大正時代だよね？

わかば

そっか。…ああ、「鏡の城ナリよ」とかでいいんじゃないの？

麦

なんて？

わかば

「城ナリよ」って。ナリってあの和也の「也」。

麦

コロ助みたいな。

わかば

そうそう「城也」って。

麦

「城也」っていう人みたい。

わかば

「鏡の城也」

麦

「鏡野」っていう苗字の「城也」さんみたいになっちゃった。

わかば

うん。〈鏡野城也シリーズ〉みたいな感じになるね、これね。

麦

あ、探偵の名前が「鏡野城也」？

わかば

ああ、鏡野城也にしようか。「やってきた探偵・鏡野城也は」

麦

ラノベ界隈にちょっといそうなのが悔しいです。

わかば

そしたら「＠」はいいか。

麦

「＠」はね、「大正時代になんでネットあんの」みたいになっちゃうから。

わかば

いいじゃん。理系かつグルメっぽいよなんか。

麦

あのさ、不都合な真実さ、「大さじ」だと盛りすぎじゃない？

わかば

（笑）

麦

（不都合が）すごくいっぱいあるみたいな。

わかば

そっか。

麦

「小さじ」じゃない？

わかば

いや「大さじ」のほうがちょっとインパクトある。

麦

すごくいっぱい不都合な真実が見つかったんだろうね、きっとね。

わかば

うん。

麦

集約したらすごくいっぱいあったってことかな？

わかば

そうね。

漢字とカタカナを使おう！

わかば

これだったら手に取るでしょ？

麦

ううん。

わかば

うそぉ。

麦

大正時代だからさ、（タイトル）漢字じゃないの？

わかば

ああそうね。

麦

で、カタカナじゃないの？

わかば

うん。

「大匙一杯ノ不都合ナ真実　大匙一 ～狙ワレタ鶏肉パーティー～」

わかば

おお～、いいじゃんいいじゃん。

麦

でも「パーティー」もカタカナだからわけわかんなくなるね。

わかば

じゃあ「鶏肉ノ宴」とかにしたらいいんじゃないの？

麦

（笑）

わかば

「狙ワレタ鶏肉ノ宴」

麦

急に大正っぽくなった。

わかば

どう？これだと手に取るでしょ？

麦

取らない。

わかば

そろそろおもしろくなってきたでしょこれ。

麦

あ、でもね、カタカナにしたことによってちょっと気にはなってきた。

わかば

でしょ？で、「このタイトルなんだろう」って思ったらうしろにこれ（あらすじ）が載ってるわけ。

麦

これ読んでるときに「買わない。」って決めると思う。「よし！」って。

わかば

うそぉ。

ねこの立ち位置を考えよう！

わかば

いいんじゃない？「時は大正時代。ねこの公棒先の屋敷には鏡があった。鏡はお城に通じている。その鏡を狙う、徘徊する不気味な男と記憶を奪える泥棒とたぬき（神様）。しかし鏡は姉弟の幽霊が守っている」と。

麦

うんうん。

わかば

「一方そのころ鏡の中の城では盛大な鶏肉パーティーが開催されていた。増殖・拡大する駅から電車でやってきた探偵・鏡野城也は鶏肉の角度とか温度とか材料の配合量とかを見事に分析できるのか！？　痛快理系グルメ小説の金字塔！」と。

麦

うん。

わかば

完璧じゃない？

麦

完璧ではない。

わかば

いけるっしょ。

麦

急にねこ関係なくない？

わかば

うん。でもまぁ公棒先だから。

麦

ねこの公棒、関係なくない？ねこが公棒しにくる描写は当然冒頭にあるんですよね？

わかば

うん。あるあるある、すっごいある。

麦

依頼人がねこなの？

わかば

あ、そうそうそうそう。

麦

こう、探偵に、「どうにか分析してください」って言ったのがねこなの？

わかば

いや、探偵は別。「一方そのころ」だから。これ鏡の中の話と鏡の外の話は別だからね？

麦

〈鏡パート〉と〈鏡の外パート〉の話が交互に描かれていくんですね。

わかば

ねこは、あのー、姉弟に「鏡守って」って。頼んでる。

麦

ねこが？あ、そうなの？

わかば

うん。

麦

ねこが姉弟に「鏡を守ってね」って言うのね？

わかば

そうそう。それが第１章よ。

連作短編集にしよう！

麦

これが第１章の話なんでしょ？

わかば

うん。

麦

第２章は“鶏肉パーティーで探偵が角度とか温度とか配合量とか分析できるのか！？”っていうのが見どころなのね？

わかば

そうそうそう。連作短編よ、要するに。

麦

連作短編集なの？

わかば

つながってるようでつながってないような感じよ。

麦

ああ、世界観とかは共有してるけれどもってこと？

わかば

鏡を守ってるっていう話と鏡の中で起こってる出来事は別につながってないんだけど、じつはその守ってる鏡の中では。

麦

これが起きてますよ、っていうのが読者はあとでわかってくる。

わかば

そうそうそうそう。

麦

２編しかないけど短編“集”でいいの？

わかば

いやいやいや、その姉弟はね。

麦

うん。

わかば

いろいろ――襲いかかってくるじゃん、この３人が。

麦

うん。

わかば

不気味な男VS姉弟。記憶を奪える泥棒VS姉弟。

麦

あ、それで３本ぐらいやるの？

わかば

たぬき（神様）VS姉弟。みたいな。

麦

じゃあ目次つくる？

わかば

うん、そうね。

目次を考えよう！

麦

まず、え、なに？「姉弟VS不気味ナ男」？っていうのがあるのね？

わかば

うん。

麦

すごいタイトルだね。

わかば

「姉弟VS記憶ヲ奪エル泥棒」

麦

あ、そのへんはもうまんま持ってくるんだね。

わかば

うん。わかりやすいでしょ？

麦

（笑）

わかば

「姉弟VSタヌキ（神様）」

麦

しかも神様なのね。

わかば

で、そこから、えー「探偵ノ角度分析」

麦

探偵の短編で３つぐらいあんの？

わかば

（笑）

麦

探偵は探偵で、３つぐらいあるってことなんですか？

わかば

うん。「探偵ト温度」

麦

探偵と…探偵「と」？「と」？

わかば

なに？

麦

なんで角度は「の」なの？探偵が曲がってるの？

わかば

うん。「自分の角度はこのくらいかー」って。

麦

（大爆笑）

わかば

あ、まずたどりつくところからはじめないといけないわけか。「探偵ト駅」

麦

「探偵ト増殖スル駅」でいいんじゃないの？ここで駅でたぶんまた一悶着あるんでしょきっと。

わかば

うん。

麦

「増殖している！」って。

わかば

「この増殖の度合いは…ナントカの２乗だ！つまりそのスピードを上回る距離を俺が移動すれば」

麦

「間に合う！」みたいな？

わかば

「たどりつける！」みたいな感じでたどりつけるの。

麦

わけがわからない。

麦

はぁ…で「探偵ノ角度分析」なのね、次が。

わかば

そう。

麦

で、なに？「探偵ト材料」？

わかば

材料。

麦

材料の配合？「探偵ト配合」？

わかば

うわ、もう１冊じゃん。完璧なる１冊。ちょっとこの表紙考えよっと。

完成しました

というわけで、完成したものがこちらです。

わかば

完璧。売れる。てかもう売れてる。

麦

発禁です。

今後連作短編集を上中下巻で出す予定がある方は著作権に引っかからない程度に参考にしてみてはいかがでしょうか。私は買わないけど知人が買います。こちらからは以上です。

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