- ついにはあからさまに人目を避けるようになり、二週間ほど前から、敷地のはずれにあるコテージに閉じこもっているという。 (P12/L7~8より引用) ごきげんよう。ついにもなにも、常日頃人目を避けて部屋に閉じこもっている佐々木ン麦シアです。 というわけで、石川宗生『ホテル・アルカディア』を読んで思ったこと、感じたこと、考えたことなどプルデンシアになったつもりであれ...
2021年7月16日
- 奇妙な味わいという宣伝文句につられて手にとりましたが、いやぁ、なんの因果か直近で篠田知和基『世界植物神話』なんぞ読んでいたのでハシバミや金曜日がなにを意味するかとか、思いのほかわかるわかる。タイトルは「月のケーキ」だけど含意たっぷりでなかなか甘くなかった。感想ってかもうほとんど考察です。あたりまえのようにネタバレします。 月のケーキ 月の満ち欠けは周期的なものなので...
2021年2月17日
- 私なんかほとんど毎日読書感想文を書いているんだぞ。 — 佐々木 麦 (@BLT691) August 24, 2017 2020年8月。今年も、自分のブログの人気記事一覧に読書感想文特集が急上昇してきたことで夏の到来を実感しています。学生のみなさんお元気ですか。こちら、ただの趣味でほとんど毎日読書感想文を書いている佐々木麦です。 読書感想文といえば頭を悩ませる...
2020年8月27日
- !ネタバレ注意! 本記事は一條次郎『動物たちのまーまー』に関するネタバレを含む可能性があるため、作品を読了している、または作品のネタバレを承諾する場合のみ閲覧することを推奨します。以上のことに同意したうえでお楽しみください。 最近Huluで「前略、西東さん」観てるんだけど、こないだたまたまZAZYのネタを見たんですよ。そのときちょうど一條次郎『動物たちの...
2020年3月25日
- 三崎作品といえば中学生だか高校生だかの頃『となり町戦争』から『廃墟建築士』まで首をかしげながら読んだものですが、10年ぶりに『チェーン・ピープル』を読んだらめちゃくちゃ好きなやつだったので『バスジャック』と『鼓笛隊の襲来』と『廃墟建築士』は絶対に読みなおさなきゃ(使命感)と思いました。 正義の味方 相変わらず、私にとって彼はヒーローであり、戦い続ける...
2019年12月5日
- スティーヴン・ミルハウザー『私たち異者は』(柴田元幸・訳)を読みました。最近とんと観ていないけど、タモリはさ、今でも「次に奇妙な扉を開けるのはあなたかもしれません」みたいなこと言ってるわけでしょ? でもさ、この小説は違うんだよ、自分のほうから扉開けて入ってくるの。巧妙に、ちょっとずつ、ちょっとずつ。あとはただ穏やかに絶望。こわい。 ミリ単位まで見逃さないリアルタイ...
2019年8月31日
- ヨアブ・ブルーム『偶然仕掛け人』(高里ひろ・訳)を読了しました。たとえば、今日コンビニで選んだあのお菓子、道端でばったり会った友人、トイレに忘れてきたハンカチ――私の人生において“偶然”だと思っていたあれもこれも、じつは誰かによって意図されたものだったとしたら?世界のあらゆる偶然を操作する〈偶然仕掛け人〉があたりまえにひっそりと存在する世界を舞台にした現代ファンタジー。読めばきっと、あなた...
2019年8月21日
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