【感想】
  • 『プロメテウス・トラップ』(福田和代 著)

    フリマアプリ「メルカリ」が、 顧客の個人情報が流出した可能性があると発表。 昨夜そんなニュースを見かけて 思わず読んだばかりの小説へ目をむけてしまいました。 福田和代『プロメテウス・トラップ』。 天才ハッカーが主人公のサイバーミステリー。 さすがにメルカリの件は ハッカーの仕業…ではないだろうけど、 こうしたニュー...
  • 東浦の告発 -『バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使』を考察する-

    ※注意※ 本記事では 森川智喜『バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使』 東浦のダイイングメッセージ(3つの点)について独自に考察/解釈しています。 作品の結末等ネタバレになることは書いてありませんが 具体的なページ表記があるなど既読を前提に書かれておりますので 作品既読の方またはこれを承諾する未読の方が読むことを推奨します。 ...

    2017年6月13日

  • 『バベルノトウ 名探偵三途川理 VS 赤毛そして天使』(森川智喜 著)

    森川智喜『バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使』を読了。 緋山回です。 前々作の感想を読んでいただければわかるとおり、 私はこの緋山燃という超不憫な探偵のことが好きです。緋山かわいいよ緋山。 記事を読んだ知人から 「緋山君のことしか書いてなかったよ」と指摘があったので、 今回は緋山への愛をところかまわず叫び散らさ...
  • 怪人は悪夢から解放された -『夜の庭師』を考察する-

    ※注意※ 本記事では ジョナサン・オージェ『夜の庭師』を独自に考察/解釈しています。 作品の結末等ネタバレになることは書いてありませんが 具体的なページ表記があるなど既読を前提に書かれておりますので 作品既読の方またはこれを承諾する未読の方が読むことを推奨します。 また、 本記事に記載される考察はあくまで筆者個人の意...

    2017年6月1日

  • 『夜の庭師』(ジョナサン・オージェ 著 / 山田順子 訳)

    今年の春頃から、 母の提案で自宅のベランダで家庭菜園をはじめました。 子供の頃は 花や植物にまったく興味がなかったので、 きっとすぐに飽きて枯らすんだろうな…と最初は思っていたのですが。 意外にも毎日世話を欠かさず、 なんと野菜は実をつけ無事に収穫の日を迎えました。自分すごい。 初めて自分で育てたブロッコリーは 味が濃く、...
  • 『イノセント・デイズ』(早見和真 著)

    早見和真『イノセント・デイズ』を読了。数年前に〈このミス〉で見たタイトルの「イノセント(無垢)」にまったく似つかわしくないひたすらに陰鬱とした表紙デザインとあらすじが忘れられず、文庫化したタイミングでいよいよ覚悟を決めて手を伸ばしました。物語としては作中の言葉を借りれば「ステレオタイプ」。日本推理作家協会賞を受賞した作品だそうですが、個人的には物語性ではなくテーマに...
  • 『ぼくが死んだ日』(キャンデス・フレミング 著 / 三辺律子 訳)

    小学生の頃に一度だけ、 幽霊…かもしれない存在と出会ったことがあります。 長袖を着ていたから季節は春か秋。 学校から帰る途中で空はまだ明るかった。 一人で下を向いて歩いていたはずが、 視界の右端にいつのまにか女性の脚が見えている。 細身でベージュのパンツに赤いハイヒールだったのを今も鮮明に覚えている。 最初、空目だと...
  • 『トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 VS アンフェア女王』(森川智喜 著)

    ポピュラーなトランプゲーム、神経衰弱。 「神経衰弱」という名前、 子供の頃は神経が衰弱するほどだろうかと その由来を不思議に思ったものですけれど、 先日Twitterでとんでもない神経衰弱を見ました。 その名も「QR衰弱」。 あのQRコードでペアを見つけていく神経衰弱です。 これほど「神経衰弱」の名にふさわしい神経衰...
Ranking
Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。