• 青春はスペシャルなパンの味 -『うさぎパン』感想

    瀧羽麻子『うさぎパン』を読了。高校生だか大学生だかのときに読んで一度は処分してしまった本だけど、以前どこかの書店でふたたび見かけてなつかしさでつい購入。なにかのタイミングで必ず再読しようと決めてはいたのですがまさか「食欲の秋」とかいう理由で手にとるとは夢にも思っていませんでした。読書の秋?オールシーズン読書してるのでパス。 パン屋は店頭に『...
  • 異端者などいるのだろうか -『テロリストのパラソル』感想

    藤原伊織『テロリストのパラソル』を読了。たぶん中高生ぐらいのときに読んでさっぱりだった大沢在昌氏の〈アルバイト探偵(アイ)〉シリーズ以来のハードボイルド小説だったけど「龍が如く」(ゲーム)で鍛えてきた私に隙はなかった。おそるおそるでしたが読みやすくておもしろかったです。そういえば12月に「龍が如く 極2」が出るそうですね。買います。 私「ハ...

    2017年9月22日

  • 世界はまるごと教科書だ -『君の知らない方程式 BISビブリオバトル部』感想

    山本弘『君の知らない方程式 BISビブリオバトル部』読了。クライマックスが予想外すぎて「ぬぇ!」みたいな変な声が出たあと衝撃の結末に「ええ!?」と叫ばずにはいられなかった。窓見たら思いっきり開いてたし夜だったので枕に顔突っこんでからもう1回「えーーー!」って言いました。 天然の男の娘ナチュラル・ボーイ・ミーツ・ガール vs 燃える萌える氷...
  • 人肌恋しい読書の秋 -『金曜日の本屋さん 秋とポタージュ』感想

    名取佐和子『金曜日の本屋さん 秋とポタージュ』を読了。先々週だったかな、たまたま立ちよった本屋の平積みで見つけて購入しました。季節は秋へ、ということで、8月暮れに読むのはまだちょっと早いかしら…と思っていたらここ最近やたらと肌寒かったのでなんだかんだちょうどいいタイミング。ポタージュ飲みたくなりました。私はトウモロコシの粒々をはじめ具が入っていないもったりしたのが好...
  • ブログの文体について

    最近、本が好き!に投稿している書評がちょっとずつ「読んで楽しい」に投票されだして動揺してる。な、なんだよ、今までこのアカウント無難に「参考になる」しか投票されないマンだったのに…! 薄々察してるかもしれないけど、そのとおり、当ブログは文体が絶賛迷走中です。主に今年7月あたりに投稿された記事が顕著。絶対に見に行くなよ?絶対だぞ! ...

    2017年9月1日

  • あの頃のワクワクに帰ろう -『ほうかご探偵隊』感想

    倉知淳『ほうかご探偵隊』を読了。ブログ運営の参考にしている某読書ブログで紹介されていて、気になったので手にとりました。「ほうかご」をあえて平仮名にしたタイトルや、小学校が舞台であること、小学生が主人公であることから西澤保彦『いつか、ふたりは二匹』のような子供向けのジュブナイル的な作品なのかなと思っていたら容赦なかった。大人も舌を巻く圧巻の真相。『日曜の夜は出たくない...
  • 黒猫は探偵の象徴 -『黒猫シャーロック ~緋色の肉球~』感想

    和泉弐式『黒猫シャーロック ~緋色の肉球~』を読了。前回の記事にも書いたとおり先日の旅行用にと『サヨナラ、おかえり。』と一緒に購入した1冊です。猫島に行く予定だったので猫の小説を、と手にとったものの、結局フェリーの都合で猫島には行けず活字の猫を堪能するだけになってしまったけれどシャーロックがイケメンでアイリーンが美しかったから許した。 黒猫...
  • 今際の別れは今生の別れ -『サヨナラ、おかえり。』感想

    牧野修『サヨナラ、おかえり。』を読了。先日小豆島へ旅行に行った際、道中で読むのにと行きに購入した小説のうちの1冊でまさにお盆の時期にぴったりなあたたかいゴーストストーリーでした。初読の作家だったので調べてみたら『月世界小説』の作者だそうで。あれちょっと気になってるんだよなぁ。まったく関係ない話だけど『月世界小説』の表紙を思いだそうとすると水森サトリ『でかい月だな』を...
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佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。